2007年度 - 再チャレンジ支援教育プログラム

平成19年度文部科学省委託事業 社会人学び直しニーズ対応教育推進事業
Phase1:実務講座

2008年1月20日

【実践実務講座】知的障害のある人を対象とした野外活動のすすめ    
特定活動非営利法人BigTree 代表 新堂 早代

「遊び」の場に集うことで生まれる交流によって、お互いを高め合う機会を生み出す活動に取り組んでいる新堂早代さんを講師に迎え、企画とはどのように組み立てるものかを、ワークショップ形式で学びました。本来、企画とは「予算」(How much)が重要なのですが、今回は企画立案の「ごっこ」であるとして、予算のことを度外視して、5W1Hで組み立てることとしました。ただし、「知的障害のある子どもたちが楽しく遊べる」という条件が設定されました。そこで、受講生が4つの班に分かれ、それぞれに創意工夫を凝らして30分間検討し、班ごとに発表しました。 各班が発表した後で、新堂さんからそれぞれの班の内容についてコメントが寄せられました。そして、ご自身の経歴と、現在取り組んでいる活動が紹介されました。特に知的障害のある子どもたちだからこそ気をつけるべき点と、知的障害があるからと言って過剰に配慮をしすぎなくてもいい点などにも触れながら、誰に対しても開かれた場づくりには、自らを開いていくことが大切であることを説明いただきました。大学卒業後、カナダにてアウトドア指導者の講習を受け、帰国後には知的障害者入所授産施設「あおはにの家」で勤務されて、現在のNPOを設立するという、新堂さんの多彩な経験を背景にしたお話は、豊かなコミュニケーションが人々の可能性を拡げるものであることを改めて実感させられる実践講座となりました。

023-1shindou.JPG023-2.JPG
▲このページの先頭へ

【実践実務講座】新しい教育の提案    フリースクールわく星学校 代表 山下 敬子

山下氏は1952年京都市出身。1973年京都大谷大学文学部卒業。1976年 仏教大学通信教育課程終了後、1977年に京都市立小学校講師、79年から教諭として、障害児教育にも携わる。13年間の教師生活を経て、「学校に子どもたちを合わせるのではなく、子どもたちに合わせた学校をつくりたい」と、娘2人を連れて渡米。1989年~1990年の一年間、米国フリースクール連盟(NCACS)に所属する約30校あまりでフリースクールにて実習。1990年 京都市左京区北白川の自宅で「わく星学校」を発足2000年 京都市左京区岩倉長谷町に「わく星学校」校舎移転。現在、7才から18才までの子どもが在籍。 当日は、雪の舞う中、岩倉にあるフリースクールわく星学校にお邪魔しました。岩倉といっても駅からは遠く離れた山のふもとにあって、水も電気も自前の50年前くらいの生活が展開していました。まずは、子どもたちはどうやって通っているのだろう?と思ったら、「みな自転車や徒歩で通学。そうやって来る途中に色々なことを考え、いろんなものを発見する」と山下氏。水は雨水等をためて再利用。室内履きは草鞋で、暖房や薪ストーブ。スクールでは、一日の過ごし方、運動会などの行事は、すべて子どもが主体となって企画運営。新しい子供も、今の生徒達が同意しなければ入れない。ゲームもテレビもない環境(でも、ちゃんとインターネットに接続したPCはありました)で、「暇をどう使うか」ということに直面して、子どもたちは工夫して時間を利用するという言葉に、子育ての重要なエッセンスが含まれていると感じました。一部の大人が決めた学習指導要領に沿ったカリキュラム、通知表や評価。当たり前と思っていたことが、実は選択肢の一つであるということ。徹底した子ども主体の進め方に、教育の出発点を見たような"目からウロコ"の思いでした。大人が人育てについて考える良い場所では?

024-1yamashita.JPG024-2.JPG
▲このページの先頭へ