2009年10月17日

まちづくりとパートナーシップ    小田切 康彦(日本学術振興会 特別研究員)

小田切2.JPG パートナーシップ型ガバナンスとは、個人・企業・NPOなど社会を構成する人や組織が合同で決定、生産活動を行いその責任を共有する中でどう良い社会にしていくか、どう役割分担をしていくかというあり方を意味する。その二例としてイギリスのDT(Development Trusts)と自身が設立した京都洛中北部のまちづくり共生会を紹介。DTは開発公社と訳し土地・建物を活用(スポーツ振興・教育・営利企業への賃貸等)して利潤を生み出し目的の非営利組織(地域)に資金を循環させており、イギリス政府が保障有限会社・チャリティ(税金優遇がある)のどちらにも法的位置づけを認めている点で、日本のNPO法人と違い基盤も大きい。二例目のまちづくり共生会は京都洛中北部の活性化を目指す任意団体であったが、財政規模が拡大したため非営利・営利に部門を分化し資金を循環させる仕組みづくりをした。コミュニティ崩壊を止めるため文化振興、観光振興、商業振興、環境整備の4つの柱でまわしている。祭りに地域住民の参加を促すため小学校と連携、商店街に人を呼び込むため体験型観光企画の開発、景観保存を防災と絡めて推進するなど工夫をされた。パートナーシップといっても代表者は社会的契約、利益、リスクマネジメントなど責任を負わねばならず、経営組織として活動しないといけないという柔軟なマネジメントが求められている。


 受講生からは具体的な資金の回し方、地域外の人間がコミュニティビジネスを行うことについての地域の人の反応に関して等質問があがり、観光・商品企画などで出した利益がお祭り振興へ支出されること、地域の協力を得て実行し、100%賛成のみが成功と考えず、最終的には地元の人に引き継がれれば成功とみると答えられた。


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