2009年12月 5日

「環境」で起業する1    飯田 哲也(エナジーグリーン株式会社 代表取締役/NPO法人環境エネルギー政策研究所 所長)

飯田さん.JPG  近年、地球温暖化問題の観点から化石燃料から自然エネルギー(太陽・風力・地熱・水力等)への変更の動きが世界的に目覚しい。特にドイツでは再生可能エネルギー法が制定され、自然エネルギーを40%の高値で電力会社が購入すること、この先政府が20年間補償するすることが決まり、個人で風車を立てて電力供給会社を設立する人が増えるなど世界最大の風力発電国となった。また、世界の自然エネルギー産業界にも大企業が増加し、先進国の他、中国、ポルトガル、インド、台湾など新興国も見えるが、日本企業が一社も入っていない。化石燃料が減産時代に入った今、これは非常に深刻な問題であると飯田氏は述べる。


 飯田氏は「日本の認識だけが世界から取り残されている」と批判される。その理由として、日本では保守的政策の失敗(エコブームで止まっている・エコポイントという中途半端な政策)と、エネルギー産業(大企業独占)の圧力、自然エネルギーを補助的と考える認識から、自然エネルギー産業を矮小なところへ押し込んでいると説明された。これまで大規模な発電所という局所的なエネルギー供給の仕方(大企業の独占)が主流のため、分散して小規模にエネルギーを生産する感覚が持てず、大手電力会社が風車を建てたとしても企業にのみ収益が入る仕組みである。しかしドイツは、地域社会が自然エネルギーの所有権をもつオーナーシップ制(電力供給へ投資した後の利益は地域に還元され、自前のエネルギーという意識を持つ)をとるため、風車建設をポジティブに取り組めるのである。また、EUでは洋上風力発電所が大々的に稼動し、さらにアメリカでは自然エネルギーがIT技術と結びつくことで「スマートグリット」化へ向かっている。


 日本のエネルギー政策は国主導で、地域には負の影響しかない。課題は地域からのスパイラルをどうつくるか、と飯田氏は説く。自然エネルギーの環境価値を認め、グリーン市場を作り、地域のグリーンが企業の環境価値へ還元される仕組みを作るため、飯田氏は地域ファンドの増設、政策提言を今後も継続・発展されていく。


▲このページの先頭へ