2010年1月30日

ハードからソフトへ~布ナプキンビジネスからの発見    小野 千佐子(株式会社ティプア 代表)

小野さん1.gif 小野氏は当講座の一期生で、その後大学院に進学し本年度修了された。当講座に参加された理由が、「布ナプキンビジネスの展開をどうすればいいのか、普通に販売するだけではだめだ」と考えたことにある。そこで、「布ナプキンを本当に売りたいのか」と自問自答され、当初「オーガニックコットンを広めるため」と考えていたが、大学院での研究・議論を経験することで多角的な視点(石油由来の使い捨てナプキンを大量消費するのでは持続可能な社会にならない点、日本でわずか大手3社が独占的に使い捨てナプキンを販売し、社会的公正性に欠ける点、月経が多くの女性をパーソナルな問題として追い込み、社会的理解がえられていない点など)を得て、布ナプキン販売に関する自身の納得度を上げ、布ナプキンビジネスのモチベーションを上げられた。小野氏いわく「学び直し講座修了後、大学院に進学したことでアカデミックな思考方向を持つことができた。大学院でできた先生や仲間、知人の人脈は大きい。発表する経験・ノウハウは勉強になり、 "つきいち cafe"の開催に活かされている。人生において大きく学び直しができた」。

 小野氏は男性の受講生には「もし生理用品のおつかいを頼まれたら、の気持ち」、女性には「生理用品のおつかいを頼める男性がいるか」を質問された。女性は、緊急度によって夫・父親・友人に頼むこともあるかもしれないが、普通は頼まない、頼むことを考えたことすらないと答えた人もいた。一方、男性は頼まれることに関して「恥ずかしい」という抵抗感もあるが、意外にも頼まれれば買いに行くと答えた。男性は女性が頼み難いこと、女性は男性が頼めば買いに行ってくれるというお互いの認識を理解できた。女性の受講生からは、布ナプキンの使用感・方法など具体的な質問がだされ、男性からは布と紙で何が違うのか、海外の状況、女性の辛さ等の質問があがった。また、教育的観点やベビー用・介護用オムツなどの類似商品ビジネスの可能性など活発に質問があがり、受講生たちは商品(ハード)が認識(ソフト)の変革をもたらすことを実体験できた講義であった。


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