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2005年12月28日

京都新聞12/28朝刊に

 本日の京都新聞(12/28朝刊、17ページ,文化面「研究ふぁいる」欄)に本研究科教授、今里滋への写真入りインタビュー記事「まちづくり 実践で追求―営利・非営利 町・田舎結び循環型に」が掲載されています。
ぜひごらんください。

2005年12月24日

「総政」の院生生活(1)

メリークリスマス!

院生TKです。今回から院生生活の実際についてご紹介していきたいと思います。
ただし「ソーシャル・イノベーション研究コース」は全く新しいカリキュラムで開講しますので、既存の公共政策コース、企業政策コース、ヒューマンセキュリティ研究コースなどとは、やや違った時間・空間(オフキャンパス施設もある)の使い方になることと思いますので、あくまでご参考ということで。

(なお、この書き込みについては大学当局の公式の記事ではありません。あらかじめご承知ください。)

まず「総合政策科学研究科」というのは長いので、教員も院生もたいてい「そうせい」と略して呼んでいます。「ヒューマンセキュリティ研究コース」は「ヒューマン」、後期課程だけがある「技術・革新的経営(TIM)研究コース」は「TIM」です。
「ソーシャル・イノベーション研究コース」も長いので、たぶん「SI(エスアイ)」などと呼ばれていくのではと思います。

標準的な修学期間は2年間ですが、30単位の科目を履修というのが修了の条件になります。一科目は半年間12〜13週の授業で、これが2単位。つまり15の科目を2年間で履修することになります。
1年春学期、秋学期、2年春学期、秋学期の4タームがありますから、均等にすると4科目づつほどということになりますが、実際には2年めには修士論文作成がかなりの比重を占めてきますので、できれば1年次にできるだけたくさん履修し、2年次には演習(ゼミ)だけを残して、できるだけ身軽になっておくのがいいようです。
個人差はありますが1年次にがんばって22〜26単位ほどをとり終えていることが多いのではと思います。

総政の時間割は社会人対応ということもあって、ほとんどの授業は月〜金は6講時(18:25〜19:55)と7講時(20:05〜21:35)、そして土曜日(午前と午後)に集中して開講されます。

たとえば毎週月曜6・7と火曜6・7を勉学にあてれば、これで半期4科目つまり8単位ということになります。また土曜日には隔週5週程度で完結する集中講義などもあります。

それから1年目には4月初めの連続6日間で集中講義「政策科学体系論」があります。研究科の先生方によるリレー講義です。これも2単位です。

その他、研究科の先生が関わる調査プロジェクトに参加する「調査研究プロジェクト」は時間割が固定されませんし、企業や行政、NPO等での現場レポートが単位になる「フィールド・リサーチ・プログラム」などもあり、それぞれ2単位が与えられます。

科目登録の日程はたいてい入学式数日後の2日間に設定されています。「演習(ゼミ)申請票」に指導教授のハンコをもらう必要もありますので、結構慌ただしく自分の時間割を組まないといけません。
入学式、研究科オリエンテーションのあと、さっそく履修要項、時間割、講義概要(シラバス)とにらめっこしながら、時間割を考えるというわけです。

2005年12月23日

講演会アンケートから

12月21日講演会で、来場者の方々にいただいたアンケートの一部をご紹介させていただきます。

■「ソーシャルイノベーション研究の可能性」講演について
・「飲みミニケーション」って大切ですよね。楽しいですよね。飲みの席での約束は守らないといけないなと思いました。
・SIコースの位置づけがつかめました。とくにSIの概念の具体例(人権、ダーチャなど)が理解しやすかったです。
・「人もうけ」の能力が高くない学生をコースとしてどうサポートするのか。
・人的ネットワークをすでに持っている学生が研究する場合にはスムーズにできると思いますが、人的ネットワークを一からつくる場合、何かしかけをつくらないと早期に研究テーマを決めることが難しくなると思います。
・互いの人的ネットワークの紹介ができるしくみが必要かと思います。月一回、全員合同の発表会(飲み会)、各地域サポーターにも来ていただく交流会などでしょうか。
・大変おもしろかったです!期待以上でした。情報を集約・発信する側での仕事が多いので、とても示唆に富んでおり、いろいろ考えさせられました。ありがとうございます。
・非常にわかりやすく、内容の充実したお話でした。ソーシャル・エンタープライズの定義の部分が、自分の活動とかなり重なっていたので、大いに励みになりました。もう少し若ければ学びたい(今里先生のファンになりました)のですが、既に走り出してしまって
いるので、エキスをいただいて勉強したいと思います。
・数々の実践が興味深かった。特に劇場づくりの際の株式化です。利益配分ありますか?利用のされ方としてサルサクラブ以外には劇団の利用などあるのでしょうか。
・事例のシャワーのなかで、ソーシャルとイノベーションの両面から、自らが関わっている実践を見つめ直しました。
・今里先生が九州でのご自身の実践について話された時はまさにノミニケーションのときの(想像ですが)軽快な口調で話され、ぐいぐい引き込まれました。結局は人間力(魅力、コミュニケーション力)につきるのかと実感しました。
・今里先生やりますやん!

■「音楽による子ども・青少年の居場所づくり」ワークショップについて
・練習して上手くなって、友人に自慢したいと思います。
・ヤクルト吹けず、残念でした。
・とても楽しく過ごさせていただきました。鑑賞(美術ですが)という共通テーマなので、うれしかったです。
・居場所という概念がおもしろかった。ハコモノの欠点と解決策として、イメージが沸く言葉でした。
・ヤクルト、飲みながらやったらもっと面白かったと思いました。とても楽しめました。
・これこそ院生のワークショップの実践(単位)なのでしょうか?パワーポイントを使用しながらの説明に初々しさを感じました。
・これから期待しています。

■その他
・もろもろ期待が高まります。
・地域福祉の観点からも様々な地域・生活問題を、地域住民、当事者、研究者、専門家が参画し、恊働していくアプローチが大切であり、可能性を感じています。自分自身、通信制の大学での資格取得(ソーシャルワーカー)でああり、実習先を自分で確保しなければならず、受入れていただくのにボランティアとして一年以上関わって関係性を築くことから始めました。人と人との繋がり、そこから生まれる創造はすごいですね。とても大切なこれからの研究コースだと思います。

2005年12月21日

ソーシャル・イノベーション研究コース開設記念講演会

21日夜、寒梅館6Fの大会議室にて、ソーシャル・イノベーション研究コース開設記念講演会が行われました。

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今里滋先生による「ソーシャル・イノベーション研究の可能性」講演です。
映画「赤ひげ」を例にひきながら、社会の病巣に深く切り込んでいく「ソーシャル・ドクター」について、そして先生の地元福岡でまちづくりNPOで取り組んでこられたたくさんの事例についても紹介がありました。

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まとめのパワーポイントをちらりとお目にかけましょう。

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会場からも感想や質問が出たりして、楽しい意見交換が行われました。

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総合政策科学研究科M1の米崎寿行さんによるワークショップ「音楽による子ども・青少年の居場所づくり」も行われました。

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手作り楽器による実演や、参加者も一緒に乳酸菌飲料の空き容器で演奏をやってみたりと、楽しいひとときでした。

<参考>講演の中で紹介された事例に関係したウェブサイト
デイサービス「このゆびとーまれ」
NPO法人筥崎まちづくり放談会
テアトルはこざき
味菜自然村

2005年12月15日

ソーシャル・イノベーション研究コース開設記念講演会のお知らせ

「ソーシャル・イノベーション研究の可能性」

〜「良い社会(Good Society)」の創出を目指し、町屋や農家での社会実験を通して、社会の病理と格闘する臨床に強い行動型研究者を育てます〜

講師:今里 滋(同志社大学大学院 総合政策科学研究科 教授)

同時開催:ワークショップ 「音楽による子ども・青少年の居場所作り」

日時:2005年12月21日(水)18:30開演

場所:同志社大学 寒梅館 6階大会議室

〜〜来聴歓迎、予約不要〜〜

お問合せ先:
同志社大学大学院 総合政策科学研究科 事務室
TEL075−251−3860

2005年12月 6日

ソーシャル・イノベーション研究コースの開設にあたって

2005年12月
同志社大学大学院総合政策科学研究科
研究科長 教授  新川 達郎
教務主任 教授  今里 滋 

1. 研究コース設置の背景:学際性と現場性を生かす社会変革の実践と研究
同志社大学大学院総合政策科学研究科では、2006年4月から博士課程(前期課程)に、ソーシャル・イノベーション研究コースを開設することにいたしました。これは、2005年度文部科学省の『魅力ある大学院教育イニシアチブ』に採択されたプログラムによるものでもあります。以下では、本研究科のこれまでの教育研究活動と今後の改善充実方策としての本プログラムの位置づけや、今回の申請プログラムの意義、期待される効果などについて、説明させていただきます。

総合政策科学研究科は、新時代のジェネラリストの養成を目的に、社会人大学院生のために昼夜開講制をとって、1995年に開設されました。以来、公共政策研究と企業政策研究の2コースで600名あまりの修了生を送り出してきましたが、社会的ニーズの多様化や技術革新の進展に対応して、人間の安全を扱う「ヒューマン・セキュリティ研究コース」と技術経営に関する「技術革新的経営研究コース」の設置に至り、今年それぞれに入学者を迎えております。

本研究科の特徴は、学際的な教育研究体制に対応したカリキュラムと専任教員構成、課題解決を志向した教育研究、フィールドリサーチプログラムや調査研究プロジェクトなどの現場主義の教育研究にあります。そして、この特長を生かした魅力ある研究科にするべく、社会的課題解決のための総合政策科学の確立、社会革新のニーズにこたえる新たな教育研究の展開、社会実験による現場主義教育研究の新展開などを目指して、検討をしてまいりました。その結実が、今回の「ソーシャル・イノベーション(社会革新)」の実践家、研究者、教育者の養成プログラムです。

2. 研究コースの設置目的とカリキュラム:ソーシャル・ドクターを輩出する
ソーシャル・イノベーション研究コースの設置目的は、「ソーシャル・イノベーター」とよぶ地域公共問題解決に活躍する実践者であり研究者でもある人材の養成を目指すとともに、あわせて「ソーシャル・イノベーション」に関する教育研究に当たる人材養成を進めるものです。私たちは、この人材を、ソーシャル・ドクター(社会のお医者さん)と呼んでいます。

このコースの履修プロセスでは、前期課程1年次には基礎系と臨床系の科目群の受講、そして演習科目による社会実験の企画準備、第1次ワークショップの企画と実施を行います。前期課程2年次には、社会実験を行い、その成果を検証し、第2次ワークショップを実施して評価を受け、キャリアデザインの報告と論文を提出します。前期課程では、2回のワークショップ、社会実験、キャリアデザイン、修士学位論文が、修了要件であり、これらが本コースの大きな特徴だと考えています。

2年後に設置予定の後期課程では、社会実験を継続すると共に、理論的な体系化のための講義科目の単位を3年間で修得します。まず、3年次には、前期課程の成果の検証と新たなワークショップの実施、そして修正を施した社会実験の企画と実施を行います。年度末には公開の研究発表会を開きます。4年次には、社会実験を実施しながら、その中間段階での評価と修正を、ワークショップ等も踏まえて行います。秋には、博士資格候補論文の作成をし、提出します。5年次には、春に社会実験の実施と評価、ワークショップによる第3者評価を行い、また、博士論文の構想の発表会を行います。そして、5年次の秋にはキャリアデザイン報告提出と博士学位論文審査があります。

3. 教育課程の特徴:社会革新の実践と自らのキャリアデザイン
本研究コースの特徴は、社会実験とワークショップを企画実施し、その評価をきめ細かく求めていること、多様な人材との協力連携関係をつくるコーディネート能力やファシリテーション能力の養成、そして自らの未来を切り開くキャリアデザイン力を求めている点です。

本研究コースにおいては、これまでの柔軟で現場主義的な科目編成を前提とし、また現地調査と自らの提案を実践した結果を基礎とした学位論文作成が求められています。そこでは、大学院生の自主的な調査研究企画能力が培われること、また、自らの将来の職業や活動を具体化するキャリアデザインを自ら構築していくという伝統が、新たに創造されようとしています。

また連携を取って活動し、学生指導の役割を果たす地域サポーターやNPO、地域社会組織は、これまでの教育研究の蓄積の中で、一定、協力をいただいてきましたが、その連携をさらに強め、地域社会に貢献できる研究活動の実践を目指していきたいと考えています。これまでの地域研究やその実践が、地域からの贈り物を浪費するだけだった現実を乗り越えて、研究それ自体が地域に貢献し、実践的な知恵や人材を地域にお返しできるような教育研究を目指したいと考えています。

4. 社会実験:新たな研究手法と研究成果の模索
 今回の研究コース設置で決定的に重要な社会実験施設については、大学院の立地を生かし、京町家と農家を拠点として、ワークショップや企画提案の実践を試みようとするものです。施設については、すでに具体的な候補の検討を進めております。なお、在学中の院生諸君が自主的に町家を拠点とした活動をしている実績もありますが、新たなコースではカリキュラムの中に、本格的にこれら施設と大学院教育との関係を明確に位置づけしています。

本コースで想定される具体的な研究分野と、実践テーマとしては、新たな福祉ビジネスたとえば子育ての事業おこし、農家との連携による食育活動、子供たちの環境教育としての自然学校などが、事例として想定されています。そして、これらの研究は、院生への教育効果のみならず、現実に社会的に意味のある成果を生むものとすることを重視しており、その結果、社会を変える力を持った修了生を輩出できると考えています。

以上、本研究科に新たに、設置を予定しております「ソーシャル・イノベーション研究コース」について、概要を説明申し上げました。ぜひともこの新しいコースに暖かいご理解、ご支援を賜りたく存じます。

同志社大学大学院総合政策科学研究科ウェブサイト
「ソーシャル・イノベーション研究コース」パンフレット(pdf)